小耳症の症状としては
A.耳介が小さい。
B.耳の穴(外耳道)が閉鎖している。
そのため空気を通しての音の伝達ができず耳の聞こえが悪い(難聴)。
C.顔の骨の低形成。
耳が小さい側の上あごと下あごの骨が小さくなります。
などが代表的なものです。
胎児が母親のおなかの中にいるとき、耳介やあごはちょうど魚のえらに当たる第1鰓弓と第2鰓弓という部分が癒合して形成されます。
小耳症はこの第1鰓弓と第2鰓弓の癒合に何らかの障害が生じておこるものと考えられています。
顔の骨の発育が悪かったり、中耳の音を伝える部分が欠損したりするのも発生の基となる部分が同一だからです。
そのほか比較的よくみられる症状としては顔の表情を作る神経(顔面神経)の動きが弱く眉毛や口の位置が片方だけ下がっていたり眼瞼がきちんと閉じなかったりすることがあります。
他の先天的な病気と合併することも時々あり、耳だけでなく心臓など全身のチェックをする必要があります。